人類学研究所国際化推進事業 活動一覧
《国際化推進事業》フィリピンにおける研究打ち合わせ実施
2018年10月04日
[実施日]2018年10月4日~10月10日
[訪問地]フィリピン共和国:フィリピン大学、レイテ・ノルマノ大学
[担当]国際化推進事業担当研究員・髙村美也子
[報告]
2019年度に計画している国際シンポジウム開催に先立ち、研究発表の打診および打合せを行うため、フィリピン大学インターナショナル・スタディーズセンターのザヤス(Cynthia Neri ZAYAS)教授とレイテ・ノルマル大学のドゥアルテ(Jude Duarte, DPA)学長のもとを表敬訪問しました。また、今期の国際化推進事業が掲げる「自然災害とともに生きるための叡智」について、フィリピンの状況を理解するために、自然災害被災地(①1991年ルソン島ピナトゥボ山噴火の影響を受けたアイタ族居住地域、②2013年台風ハイヤン号で被災したレイテ島タクロバン市、サマール島ギアン市、トゥババオ島)を視察しました。
①では、火山噴火の影響によって居住地から避難したアイタ族の人々が、元居住地に戻ることを目標に、道路整備を自ら実施していることがわかりました。②に関しては、カトリック教会が犠牲になった多くの遺体を受け入れ埋葬しており、災害とカトリック教会との深い関係を伺うことができました。また、トゥババオ島では、小学校において紙芝居による台風被害の実情や避難の方法などを後世へ伝承する取り組みが行われていることを知ることができました。
アイタ族によって整備された道路 | レイテ・ノルマル大学学長表敬訪問 |
タクロバン市カトリック教会敷地内にある台風ハイヤン号犠牲者の集団墓地 |