公開講演会
2008年度 春の公開講演会
演題 | こころ医者の仕事(こころの処方箋) |
講師 | なだいなだ氏 (医師・作家) |
日程 | 2008年5月23日(金)午後6時~8時 |
会場 | 南山大学 名古屋キャンパス D棟DB1教室 |
チラシ | |
参加費 | 無料 |
概要 | お薬を処方する精神科医は医者の免許がなくてはなれませんが、お薬の効かない病気には現代の精神科医はほとんど無力です。 それには《こころ医者》の方が向いています。 《こころ医者》はだれでもなれます。そしてできるだけ多くの人に なってもらいたい。 耳を傾けて話を聞くことができれば、だれでも《こころ医者》にな れます。相手が話すことを通じて成長するのを助けるのが、《ここ ろ医者》の仕事です。 聞くことができれば《こころ医者》だといえますが、聞くことはけ っこう難しい。 成長を見守るには忍耐力も必要です。そして、自分がずいぶんと忍 耐できるようになったな、と感じた時《こころ医者》はいつしか、 自分も成長したなと感じるようになっているのです。 「神は、悩みを通してしか、精神的に成長できないことを、人間の 掟にした」と古代ギリシャの詩人がいいました。 病気は体が病むことですが、同時にこころで悩みます。 |
講師プロフィール | 本名:堀内秀(しげる)。1929年東京生まれ。慶應義塾大学医学部 卒業後、フランス政府給費留学生として渡仏し神経学を学ぶ。 1955年より慶應医学部神経科入局。以後、各地の精神病院に神経科 医として勤務するかたわら文筆活動に入る。1962年より68年末まで 国立久里浜病院でアルコール中毒の治療に当たる。当時専門医は少 なかったためこの方面の先駆者ということになる。 1990年まで明治学院大学国際学部開講以来教授を務めた。著書には、 「専門馬鹿と馬鹿専門―つむじ先生の教育論」(筑摩書房)、「TN 君の伝記」(福音館文庫)、「人間、とりあえず主義」(筑摩書房)、 「〈こころ〉の定点観測」(岩波新書)、「民族という名の宗教」( 岩波新書)、「人間、この非人間的なもの」(ちくま文庫)、「神、 この人間的なもの」(岩波新書)など、学生向けの教育図書から精神 文化に至るまで、数多くの作品を生みだしている。著書「お医者さ ん」は毎日出版文化賞を受賞。 (協力)日本ホリスティック医学協会 |