公開講演会
2008年度 秋の公開講演会
演題 | 環境の世紀を生きるために ―レイチェル・カーソンが遺したメッセージ |
講師 | 上遠 恵子氏 (レイチェル・カーソン日本協会理事長・エッセイスト) |
日程 | 2008年10月25日(土)午後2時~4時 |
会場 | 南山大学 名古屋キャンパス D棟 DB1教室 |
チラシ | |
参加費 | 無料 |
概要 | お薬を処方する精神科医は医者の免許がなくてはなれませんが、 お薬の効かない病気には現代の精神科医はほとんど無力です。それには《こころ医者》の方が向いています。 《こころ医者》はだれでもなれます。そしてできるだけ多くの人に なってもらいたい。 耳を傾けて話を聞くことができれば、だれでも《こころ医者》にな れます。相手が話すことを通じて成長するのを助けるのが、《こころ医者》の仕事です。 聞くことができれば《こころ医者》だといえますが、聞くことはけ っこう難しい。 成長を見守るには忍耐力も必要です。そして、自分がずいぶんと忍 耐できるようになったな、と感じた時《こころ医者》はいつしか、 自分も成長したなと感じるようになっているのです。 「神は、悩みを通してしか、精神的に成長できないことを、人間の 掟にした」と古代ギリシャの詩人がいいました。 病気は体が病むことですが、同時にこころで悩みます。 |
講師プロフィール | 1929年東京生まれ。東京薬科大学卒業、東京大学農学部農芸化学科研 究室勤務。学会誌編集者を経て現在レイチェル・カーソン日本協会理 事長。エッセイスト。 昆虫学者の父、田園育ちの母のもとで自然大好き人間になる。多摩川 の河原は今も昔も大切なフィールド。 1962年:レイチェル・カーソンの「沈黙の春」(Silent Spring)の原本 に出会い初めて化学物質による環境汚染について知る。科学者の眼と詩人の心を持つ彼女の生涯に憧れを抱く。 1970年:フランク・グレアム「サイレント・スプリングのゆくえ」(Si nce Silent Spring)を共訳した際にレイチェル・カーソンの生き方、 境遇などに親近感を覚える。以後、レイチェル・カーソン研究をライ フワークにする。 以来、自然の語り部であるレイチェル・カーソンの志を紹介し語り継 いでいる。著書には、「レイチェル・カーソンその生涯」(かもがわ出 版)、「いのちの樹の下で」(海拓舎)、「レイチェル・カーソンの世界 へ」(かもがわ出版)、その他、子ども向けのカーソンの伝記などがあ る。レイチェル・カーソンや環境教育に関わる訳書は、「海辺」(平凡 社)、「センス オブ ワンダー」(新潮社)、「潮風の下で」(宝島社)、 ジンジャー・ワズワース「レイチェル・カーソン ―『沈黙の春』で地 球の叫びを伝えた科学者」(偕成社)、ポール・ブルックス「自然保護 の夜明け」(新思索社)など。 2000年グループ現代の長編記録映画『センス オブ ワンダー』の制作 に参加、朗読者として出演した。 |