公開講演会
2006年度 春の公開講演会
演題 | 21世紀の心理療法 東洋と西洋の交流が生み出す新しい可能性 |
講師 | 村川治彦 氏 Center for East-West Dialogue(東西対話センター) |
日程 | 7月15日(土) 午後2時~4時 |
会場 | 南山大学D棟 |
チラシ | |
参加費 | 無料 |
概要 | この十年の間に日本でも心の問題が大きな注目を浴びるようになり、心のケアとして様々な心理療法が紹介されてきました。 心理療法はもともと西洋の宗教、医学、哲学の長い伝統の中から、20世紀初頭にフロイトが神経症の治療法として考案したものです。 しかしこの100年の間に、心理療法はそうした「心の病の治療法」から「人間としての成長を育む学びの技法」としての新しい役割を担うようになってきました。 この新たな流れを創り出したのは、日本の禅やインドのヨガなど東洋の知恵や身体技法に大きな影響を受けた、人間性心理学とトランスパーソナル心理学でした。 それらの心理学が見いだし現在西洋の心理療法の重要な要素となっている心と身体のつながりや、今ここの気づきの大切さなどは、わたしたち日本文化の中で長い間育まれてきたものです。 心理療法を通して、私たちは自らの文化が見失ってしまったものを取り戻そうとしていると言えます。 この講演では、心理療法の歴史を振り返りながら西洋と東洋の知恵が結びついた心理療法の特徴を明らかにするとともに、人間としての成長を育む21世紀の心理療法の可能性を探っていきたいと思います。 |
講師プロフィール | 東京大学文学部宗教学科卒。California Institute of Integral Studies 統合学博士(Integral Studies, Ph.D.)。サンフランシスコゲシュタルト研究所修了。「からだ」と社会や文化の関係を「一人称のからだ」を通して体験的に探る身体学を専門とする。 20年にわたり日米の心理療法家、身体技法の実践家の交流に務めてきた。Association for Transpersonal Psychology 理事。人体科学会、日本トランスパーソナル心理学・精神医学会会員。気功文化研究所研究員。 立命館大学非常勤講師。著書に『気づきの深化(仮題)』(NHKブックス6月刊行予定)、論文に『一隅を照らす光を集める:オウム事件以後の一人称の「からだ」の探求に人間性心理学はどう貢献できるか』(人間性心理学研究誌)『 アメリカにおけるニューエージ運動の源流とその特徴』(ホリスティック教育研究誌)、『アメリカ心理学会心理療法ビデオシリーズ問題別アプローチ』(日本心理療法研究所)監訳など。 Center for East-West Dialogue サイト:http://www.east-westdialogue.or |