研究所
人類学研究所
半世紀の伝統を踏まえ、主にアジアの民族文化を研究
人類学という名称を冠する日本では数少ない本研究所は、神言会員でアントロポス研究所(現ドイツ)のW・シュミット博士の系譜を継承すべく1949年に設立されました(1954年に人類学・民族学研究所から人類学研究所に改称)。人類の長期的で総合的な理解に向けて、文化人類学と考古学の融合を積極的にはかりながら、アジア・アフリカ・オセアニア・アメリカ大陸などを対象として、グローバルな視野で現在人類が直面している諸問題を根本的に検討するという目的のもと、研究活動を行っています。
研究成果は、『南山大学人類学研究所叢書』(~2009)、『人類学研究所通信』(~2010)、『年報人類学研究』(2010〜)、『人類学研究所研究論集』(2013〜)、『じんるいけんBooklet』(2017〜)などで公開しています。また、英語雑誌"Asian Ethnology"(旧"Asian Folklore Studies")の編集・刊行をとおして、アジア研究の成果を世界に広める役割も担っています。さらに、公開講演会、シンポジウム、共同研究会、懇話会などを開催するほか、人類学フェスティバルや映画上映会のような活動を通して、学術界や研究者のみならず広く一般社会にも開かれた研究所を目指しています。
南山宗教文化研究所
宗教や文化の研究を通じて、対話と相互理解を進める活動を展開
世界の宗教と文化一般に関する学際的な研究、とりわけ日本を中心とした東洋の宗教と文化に関する研究と、キリスト教・仏教・神道などの諸宗教や現代文化一般との対話と相互理解を促進する活動を行っています。その一環として、日本の宗教に関する学術書や学術雑誌Japanese Journal of Religious Studiesを編集・刊行し、「科学・こころ・宗教」をテーマとした一連の懇話会や文化間対話を促進する国際ワークショップなどを開催しています。
社会倫理研究所
現代社会における価値と倫理の諸問題を研究
現在の産業社会及び技術文明の中で人間性が失われようとしている風潮に対し「人間の尊厳」を回復する方途を探求する新しいタイプの研究所です。そこで経済学、経営学、法学などの社会科学の立場から、現代経済社会における価値と倫理の諸問題を研究すると共に、これらの問題に対する社会的関心を喚起し普及することを目指しており、『社会と倫理』の刊行を始め、シンポジウムの開催等を行っています。
このような研究活動と並行して、社会倫理に関する図書類を収集・整理し、経済学、社会科学方法論関係の文献を収集した「松山文庫」と共に利用者の便宜を図っています。