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公開講演会「Belonging to a Japanese religion in Africa」実施
2017年01月29日
[日時]2017年1月29日(日)、15:00~17:00
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[会場]南山大学人類学研究所1階会議室
[プログラム]
15:00-15:05
挨拶:藏本龍介(南山大学人類学研究所)
15:05-15:15
講演者紹介:清水貴夫(広島大学)
15:15-16:15
講演者:LOUVEAU Frédérique(Maître de conférences, University Gaston Berger of Saint-Louis, Senegal)
講演タイトル:"Belonging to a Japanese religion in Africa"
16:15-16:30 休憩
16:30~17:00 質疑応答
[講演要旨]
Sukyo Mahikari is a religious organization founded in Japan in 1959 by Sukuinushisama, a former officer of the Imperial Army. It is built around a ritual of purification, okiyome, and thanksgiving ceremonies to the Su God who are mainly from Shinto religion, as well as social activities. As early as the 1960s, Sukyo Mahikari was exported all over the world from France and then successfully established itself in West Africa, where the African populations became faithful followers in the early 1970s. Mahikari is a pyramidal institution with a strong centrality located in Japan at Takayama, controlling all the small structures that develop in Africa'countries. Piloted since Japan, the religious organization does not support any adaptation to the local contexts nor its institutional network or its teachings. Through an anthropological approach, I propose to highlight, in my communication, the local political stakes underlying the affiliation of Africans people to Mahikari through an analysis on three scales : 1) that of the role of support to the Mahikari's individualization, (2) his will to influence political power and (3) his relations with the State.
[報告]
Frédérique LOUVEAU先生(University Gaston Berger of Saint-Louis, Senegal)をお招きして、公開講演会を開催した。講演タイトルは"Belonging to a Japanese Religion in Africa: Sukyo Mahikari in Senegal and Ivory Coast"である。日本の新興宗教教団である「崇教真光」が、西アフリカでどのように展開しているか、特に組織の特徴、政治権力や国家との関係に注目して分析することがテーマである。
1959年に設立された「崇教真光」は、「お清め」の浄化儀礼と、「主神様」への感謝の儀式、そして社会活動を核としている。1960年代初めに世界展開を開始し、フランスを経由して西アフリカに伝わり、1970年代初頭以降、信者が増えていく。一方で、「崇教真光」はピラミッド型の組織で、日本の高山にある本山がアフリカ各国の支部の活動をもすべて統括しており、現地の状況に合わせてその教えや実践を変更することを認めていない。それでは「崇教真光」は西アフリカでどのように受け入れられていったのか。
西アフリカにおける「崇教真光」の信者は、中産階級・公務員・女性に多い。彼女たちはキリスト教徒やムスリムであるが、同時に土着の妖術信仰の影響を強く受けている。給料の減少や能力を十分に発揮できない理由の多くが、妖術に帰せられる。そしてその妖術に対抗するための有力な手段として、「崇教真光」の「お清め」が導入されていく。また人(公務員や政治家)だけでなく、公共領域の浄化にも、「お清め」は有効であるとされ、ここにおいて「崇教真光」は政治とも密接な関係を持つこととなる。さらに「崇教真光」の信者は、浄化という観念を基礎として、サハラ以南の緑化運動に積極的に従事していることが紹介された。このように西アフリカにおける「崇教真光」は、妖術信仰を背景とし、それに接ぎ木する形で導入され、政治過程や社会運動に影響していることが明らかにされた。続く質疑応答では、西アフリカにおける「崇教真光」の組織構造や、「浄化」の概念などについて議論が交わされた。
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