研究活動
人類学研究所の活動
人類学研究所では、日ごろの研究成果を発信するために、学生・研究者・一般の皆さまに広く開かれた研究企画をさまざまな形で開催しています。各種企画は、原則として入場無料で公開されており、どなたでもご参加いただけます。世界各地をフィールドとし、人類の過去・現在・未来に向き合いながら、「人間とは、文化とは、社会とはなにか...」を考える「人類学」という学問に、あなたも触れてみませんか?
- 開催情報は、右のローカルメニュー「開催情報」、Topページもしくは人類学研究所Facebook、人類学研究所Twitterからご覧いただけます。
- 過去の実施報告は、右のローカルメニュー「活動報告」「過去の活動報告」からご覧いただけます。
研究活動/イベント
共同研究
人類学研究所の所員を中心として、三年計画で特定の課題に取り組む共同研究を実施しています。中部地区の研究者に広く参加を呼びかけて共同研究会を積み重ね、異なる歴史・経済・文化的背景をもつ世界各地の事例を横断的に比較しながら、人類の社会が抱える諸問題に迫ることを目指しています。
- 「モノ・コト・時間の人類学:物質文化の動態的研究」(2010~2012年度)
- 「危機と再生の人類学:記憶、土地、コミュニティ」(2013~2015年度)
- 「定着/非定着の人類学:「ホーム」とは何か」(2016~2018年度)
- 「非営利組織の経営に関する文化人類学的研究」(2016~2018年度)
- 「人類学・考古学における「大きな理論」と「現場の理論」」(2019~2021年度)
- 「装いの境界線に関する人類学的研究」(2022~2024年度)
- 「デジタル化が⽣み出す新たな⽣/知のあり⽅―記録・⾝体・モノ―」(2022~2024年度)
これまでの共同研究の成果は、「人類学研究所 研究論集」や「人類学研究所叢書」として、刊行されています。
シンポジウム
一年に数回、文化人類学、考古学、および隣接諸分野にまたがる多様なテーマについて理解を深めるためのシンポジウムを開催しています。毎回、多彩なテーマを掲げ、国内外から招いた複数名の講師による豊富な事例報告と、フロアの参加者に開かれた活発な質疑・討議をとおして、新たな気づきを得るための場を提供しています。
2020年度からシリーズ化して実施しているシンポジウムもあります。
- Asian Ethnology Series(2020年度~)
- Disability and Japan in the Digital Age Series(2020年度~)
- 「現代中国における観光開発と社会変動」シリーズ(2020年度~)
講演会
研究者や、さまざまな現場で活躍する実践者を講師として迎え、特定の課題について提言してもらうための講演会も開催しています。シンポジウムと同じく、テーマは多岐にわたります。多くの参加者とともに、人類社会が向き合うさまざまな現実を知り、課題を共有することを目標としています。
2016年度より、一部のシンポジウムと講演会の内容は、A5判の「じんるいけんBooklet」として刊行されています。
Asian Ethnology関連のシンポジウムと講演会の内容は一部、Vimeoでご覧いただけます。
- "Intangible Cultural Heritage in Asia: Traditions in Transition"(2020年度)
- "Feed/back: How the Hearing Aid Molded a Regime of Rhythm in the Postwar Period (Disability and Japan in the Digital Age Series)"(2020年度)
- "Representations of Deaf People in Japan: Inspiration, Outrage and Real Life"(Disability and Japan in the Digital Age Series Lecture 2)(2021年度)
- "Symposium: Beyond the Silos: Big Problems Like Climate Change Require New Approaches" (Asian Ethnology Series 4)(2021年度)
公募シンポジウム
2016年度より、シンポジウムの公募を開始しました。年度ごとに異なるテーマを掲げ、文化人類学、考古学、および関連諸分野の若手研究者による萌芽的な企画を募集しています。「勉強会や研究会の成果を公開したい」、「計画中の共同研究のために、出会いの場を作りたい」といった方からの応募も歓迎します。
公募の情報や、採用されたシンポジウムの開催情報・開催記録は、Topページや研究活動開催情報、および人類学研究所Facebookにて、随時発表しています。
映画上映会
人類学の関心は、世界中のあちこちで日常的に/非日常的に生じるさまざまな現象へと張り巡らされています。人類学研究所では、社会が抱える課題をより身近に感じてもらうための場を提供すべく、映画上映会を開催しています。いずれの映画も、監督や関連するテーマに通暁した研究者らをゲストに招き、映画に込められた思いや問題の背景について語ってもらうトークセッションの場を設けています。
これまでに上映した映画は、以下のとおりです。
- (監督)舩橋淳 『フタバから遠く離れて』(2013年度)
- (監督)小川真利枝 『ソナム』(2015年度)
- (監督)海南友子 『抱く{Hug}』(2016年度)
- (監督)プリヤダルシャン 『カーンチワラム:サリーを織る人』(2016年度)
- (監督)小川真利枝 『ラモツォの亡命ノート』(2017年度)
中部地区では初公開という映画の上映にも力を入れています。これからも、多くの方に関心をもっていただけるような上映会を目指します。
人類学フェスティバル
2010年から年に1度「人類学フェスティバル」を開催しています。人類学研究所と、人文学部・人類文化学科の学生たちが共同で運営するイベントです。「星空人類学」を掲げるゼミの学生によるプラネタリウムの上演や、授業の一環として国内外で実施されるフィールドワーク実習の成果展示、人類学研究所の所員が世界の暮らしを紹介するコーナーなど、盛りだくさんの内容をお届けします。最近では中京大学や名古屋大学など他大学の学生との交流も盛んです。
国際化推進事業
2015年度から、「在地的人類学に向けたアジア人類学者ネットワーク構築」(南山大学国際化推進事業)がスタートしました。アジア諸国の人類学者と日本の人類学・民俗学研究者の密接なネットワークを形成し、相互に協同することで、人類社会が直面する現代的諸問題に対して人類学はいかなる貢献を果たすことができるのかを模索することを目的としています。
その成果を国際社会に広く発信することにより、人類学の現在的な存在意義を再確認するとともに、人類学研究所の国際的なハブとしてのプレゼンスを高めることを目指しています。
活動の詳細は、「国際化推進事業」でご覧いただけます。