研究活動 過去の活動報告
人類学フェスティバル2011「となりの人類学」
2011年11月19日
[日時]2011年11月19日(土)、13:30~19:00、20日(日)、10:00~17:00
[会場]南山大学名古屋キャンパスR棟フラッテンホール(土)、ロゴスセンター(日)
[講師]千葉 泉、きしもと タロー、熊沢 洋子、田中 良太ほか
[趣旨]
人類学研究所と人文学部人類文化学科が共催で昨年から行っている人類学フェスティバルの 第2回目である。昨年来、人類学を一般市民にもわかりやすく伝え、また学生相互の刺激と理 解のために今年度も下記の要領でフェスティバルを行います。
「となりの人類学」の主旨は人類 学が市民生活の身近にあり、日頃から気がつかない文化や伝統の重要性を改めて考えようとい う点であります。また身近にも異文化があるという認識を深める点でもあります。とくに今年 は東日本大震災にあたり、あらためて日常生活を続けることの意義、そしてその中でこそ本当 の幸せやいのちの重要性を考えようという点を基本的なメッセージにしたいと思います。
[プログラム]
11月19日 I. 前夜祭歌と踊りのコンサート (於 フラッテンホール)
第1部
1400-1530 学生と市民参加のコンサート
市民グループ「ノリパン」による韓国エスニック音楽
「南山大学サガヤラージゼミ」によるインド舞踊
バレースタジオ「カノン」によるクラシックバレエ
名古屋市内の学生バンド「from」によるJ ポップ
第2部
1545-1715 千葉泉バンドによる「今考えるほんとうの幸せとは」をテーマにしたコンサート
11月20日 II. 人類学カフェと人類学ゼミの研究発表 (於 ロゴスセンター)
1000-1030 開会宣言と各ゼミの自己紹介
1030-1130 千葉泉バンドによる音楽と楽器にふれる時間:コンポジウム
1200-1230 中原 聖乃(南山大学非常勤講師)
ミニ講演「原発に抗する祝島」 祝島在住:郷土史家の橋部好明さんの写真展
1300-1330 エコキャンドル作りワークショップ
1446-1447 桜井 壇(パイプオルガン講師)演奏の阪神大震災追悼レクイエムの演奏下に東日本大震 災犠牲者への黙祷をキャンドルにて行う
1500-1530 エコカイロ作りのワークショップ
[報告]
11月19日前夜祭は新しくできたR棟のフラッテンホールにて行われた。雨のためか出足が今ひとつであったが、学生を中心としたインド舞踊やJポップ、市民によるクラシックバレエや韓国音楽など楽しくまた迫力あるステージで前半が終わった。後半は関西を中心にして活動している「千葉泉バンド」がさまざまな民族音楽楽器を駆使して楽しいステージが行われた。
11月20日はロゴスセンターにて、人類文化学科のフィールドワークを中心とした催しが行われた。沖縄、名古屋そしてインドの文化や宗教あるいは伝統芸能に関する展示やワークショップが行われた。沖縄の部屋では八重山や宮古の観光文化の現状と、シーサー色塗り体験ワークショップが行われた。名古屋の部屋では普段気がつかない名古屋の寺や神社に関する詳細な情報が提供された。インドの部屋では夏に行われた南インドのフィールドワークの発表が行われ、午後にはヨガ教室が開催された。
メインホールでは人類学カフェが開かれた。午前中は千葉泉バンドによるトークと演奏が行われとくに東欧の珍しい楽器の演奏と披露が行われた(写真左)。午後は山口県祝島に関するミニ講演、さらに廃油を利用したエコキャンドル作り(写真右)ワークショップが行われ、2:46にはそれを使い東日本大震災の犠牲者への黙祷が捧げられた。そのあと小豆を使ったエコカイロ作りワークショップが行われたくさんの市民が参加した。カイロは福島県伊達市の福祉施設に贈呈される。