研究活動 活動報告
「人類学フェスティバル2018」実施
2018年10月28日
[日時]2018年10月28日(日)、10:00~16:30
ポスターをダウンロード |
[会場]南山大学ロゴスセンター1階
[主催]南山大学人類学研究所
[共催]南山大学人文学部人類文化学科
[内容]
人類学研究所と人文学部・人類文化学科の学生たちが共同で運営するイベントです。今年は、楽器の演奏とタペストリーの展示をとおして、世界各地の文化や歴史を楽しく、美しく、わかりやすくお伝えします。さらに今回は、アフリカで発電プロジェクトを立ち上げた理工学部・機械電子制御工学科と国際教養学部の学生・教員もフェスティバルの展示に加わってくれます。小さなお子さまから大人まで多くの方に、世界の文化や人類学の果たす役割について、身近に感じてもらうためのきっかけとなればと願っています。
[プログラム]
●音♪で味わおう世界の文化(企画:人類学研究所)
秋の一日、民族楽器の音色に耳を傾けながら世界の文化に触れてみませんか?コンサートと、「この楽器の材料はなに?」「この音楽はどんな場面で演奏されるの?」「この国の人たちはどんな暮らしをしているの?」といった疑問に答える出演者のトークをお楽しみください♪
〈会場〉1階ホール
〈演奏〉【第1部】
11:05~11:25 バイオリンじゃなくてフィドル~イギリスのフォークミュージック~(by James Ovenden氏)
11:30~11:50 ジンバブエの親指ピアノ♪ンビラ(by 名古屋ンビラ部)
11:55~12:15 オーストラリアのディジュリドゥ(by Bob Vidler氏)
12:20~12:40 セネガルの太鼓と踊り(by チーム☆ワウワウ)
【第2部】
13:50~14:10 バイオリンじゃなくてフィドル~イギリスのフォークミュージック~(by James Ovenden氏)
14:15~14:35 ジンバブエの親指ピアノ♪ンビラ(by 名古屋ンビラ部)
14:40~15:00 オーストラリアのディジュリドゥ(by Bob Vidler氏)
15:05~15:25 セネガルの太鼓と踊り(by チーム☆ワウワウ)
●エチオピアの歴史をつくった女性たち(企画:人文学部・人類文化学科石原ゼミ)
スウェーデンのタペストリー作家がエチオピアの歴史を形作った女性たちの姿を想像力豊かに織り上げました。5人の女性たちがどのような歴史的背景のもとで、どのような役割を演じたのか。石原ゼミ(2016年次生)5人が解説します。
〈会場〉1階13講話室
※タペストリーの実物展示あり!
●エチオピア農村部ハイブリッド式発電プロジェクト(企画:理工学部 奥村・藤井研究室 志村・黒木& 国際教養学部 吉田(早)共同プロジェクト)
19世紀末から21世紀にかけて、世界の人口は急速に増加しました。しかし国連の報告によると、今日、世界において7億人を超える人々は、依然として極度の貧困のなかで暮らし、健康、教育、水や衛生へのアクセスなど、多くの基本的なニーズを満たすことができていません。とりわけ、アフリカの農村地域の多くは、電気や水道をはじめとするインフラが不十分です。こうしたなかで、当プロジェクトは、北東アフリカに位置するエチオピア農村部において、現地の環境や気候、生活実態、ニーズに即したうえで、自然エネルギーを用いた発電に取り組んでいます。
〈会場〉1階12講話室
〈コアタイム〉10:30~11:30、14:30~15:30
※ポスター発表(発表者が質問に答えるコアタイムあり!)と、発電機の実物展示をおこないます。
[報告]
●音♪で味わおう世界の文化
クラシック音楽の文脈では「バイオリン」、民族音楽の文脈では「フィドル」に名前を変える楽器が登場した歴史。伝統的な儀礼の場で霊媒師の身体に祖先の霊を憑依させるために演奏されるジンバブエのンビラ。そして、シロアリに食われて空洞になった幹をもつユーカリから作られ、その音色からヒーリングにも用いられるアボリジニのディジュリドゥ。さらに、ダンサーの動きに合わせてリズムを変化させるために高い技術と即興性が求められるセネガルの太鼓、サバール。中部地区で活発な演奏活動をしている皆さんに、民族楽器にまつわる豊かな知識の解説つきで、癒しと迫力あふれる演奏を披露してもらいました。楽器の試演や踊り体験など、参加者を巻き込んだパフォーマンスに会場も盛り上がりました。
●エチオピアの歴史をつくった女性たち
会場に所狭しと並べられたのは、美しい女性たちを織り上げたタペストリーの数々。パネルでは、エチオピアが歩んできた歴史が細かく説明されており、それをクイズ形式で学ぶことができました。
●エチオピア農村部ハイブリッド式発電プロジェクト
南山大学の教員と学生が共同で進めるエチオピア農村部での発電プロジェクトについての展示。実際に使用する発電機を目にして感じたのは、「こんなに小さな装置で電気が起こせるの!?」という驚きでした。設備の整わない村だからこそ、身近な道具と簡便な装置を駆使して、いかに安定的な電力を生み出すかを考えることが必要だと実感しました。
フィドル(James Ovenden氏) | ンビラ(名古屋ンビラ部) | ディジュリドゥ(Bob Vidler氏) |
サバール(チーム☆ワウワウ) | クイズでエチオピアの歴史を学ぶ | 風力発電の実機 |