研究活動 2021-2025年度
第2回公開講演会「当事者の経験に見るイスラームと同性愛―日本人LGBT+ムスリムの場合」
2026年03月05日
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第2回公開講演会「当事者の経験に見るイスラームと同性愛―日本人LGBT+ムスリムの場合」
日 時:2026年3月5日(木) 17:30 ~ 19:05
会 場:南山大学南山宗教文化研究所・人類学研究所1階会議室およびzoom
主 催:南山大学人類学研究所
プログラム:
17:30 「挨拶」渡部森哉(人類学研究所・所長)
17:35 「当事者の経験に見るイスラームと同性愛―日本人LGBT+ムスリムの場合」梅津綾子(名古屋大学大学院研究員(学振 RPD)・南山大学人類学研究所非常勤研究員)
18:35 「コメント」石原美奈子(南山大学・教授)
「質疑応答」
19:05 閉会
参加登録
ご参加いただくには事前登録が必要です。下記のURLまたはQRコードからお申込ください。
(締切:3月5日17時30分 )

https://app.nanzan.ac.jp/regform/regist/univ/jinruikenreception/jinruiken260305
趣 旨:
本講演では、同性愛経験をもつ日本人改宗ムスリム当事者8名の語りを基に、かれらの同性愛とイスラームの捉え⽅、及びムスリム・コミュニティ(MC)における同性愛差別の現況と当事者の対応について実証的に分析する。イスラーム法学上では否定される同性愛も、当事者達はそれぞれの価値観・信念に基づき理解している。ただし、同性愛行為等の評価ができるのは神のみであり、信者は評価・批判できないという点は概ね一致する。MCや外国籍の夫による同性愛への偏見・差別は存在する。それに対して当事者達は、MCや夫と正面から向き合ったり、その結果諦観してせめて「不干渉」を望んだり、あるいはわが子が当事者の場合に困らないように、あるいは差別する側にならないようにと次世代育成に取り組んだりしている。こうした当事者の思考・実践は、多様な性と宗教の両立の可能性、そしてMCの差別軽減に寄与する可能性も示唆している。
報 告:
講演者の梅津氏は、もともとナイジェリアでフィールドワークを行い、博士論文を執筆した。現地調査が難しくなったため、日本国内で調査をすることとした。その内容の一部が今回の発表テーマである。当事者の語りの分析を中心として発表が行われた。今回の講演は近著『「日々生きられる宗教」としてのイスラーム--日本人ムスリムをめぐる質的研究--』(安達編、2026年2月、晃洋書房)に所収された本人の論文に基づいている。
コメンテーターの石原氏は主にイスラムという視点から、講演の重要性、位置づけについてコメントした。参加者と活発な議論が交わされた。例えば、LGBT+研究、当事者の中でのイスラムの位置づけなどについての質問などがあった。
参加者は対面、オンライン合わせて32名であった。(文責:渡部森哉)
