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南山大学社会倫理研究所2022年度第1回懇話会
2023年01月06日
2022年度第1回懇話会(「倫理学の可能性」研究プロジェクト)開催のお知らせ
下記の通り懇話会を開催致しますので、ご案内申し上げます。 どなたでも参加は自由(無料)です。参加に際しては、事前に受付フォームよりお申し込みください。(定員100名:締切:懇話会終了時)
日時 | 2023年2月4日(土) 14:00~17:00(接続可能時間13:50より) | ポスターを見る |
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開催形式 | オンライン(Zoomウェビナー) | |
共通テーマ | ひとは何に向かって変容するのか? | |
全体趣旨 | この世に生を受けてから死にゆくまでの間、人は同じままではいられない。どれくらいの頻度で、どの程度、どのように、という違いはあれど、人は、日々暮らし生きるなかで変容している。誰しも「君は変わってしまった」とか「あなたのおかげで私は変わった」といった発言を口にしたり耳にしたりしたことはあるだろう。他方で、「人は根本的には変わらない」とも言われる。この背景には、変容を想定しない定常的自己観と、変容を前提とする暫定的自己観、それぞれに基づく倫理観の問題が潜在している。さらに言えば、変容を前提とする暫定的自己観に基づき、変わることが提案されることもあるが、そのとき誰が変容することを求められているのか、という問題もある。今回の懇話会では、こうした変容の社会倫理的な問題について、気鋭の倫理学者たちをお招きし、不正義や信仰といった切り口から考えてみたい。 |
演題1 | 証言的不正義、認識的不運、変容的責任 |
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報告者1 | 佐藤邦政(さとう・くにまさ)(茨城大学教育学部助教) |
趣旨 | 本発表は、何らかの認識的不運のせいで証言的不正義の加害者となるケースについて、認識的運・不運および認識的行為者の特性のタイプを分析することで、単に不運であったかどうかの観点だけではそこから漏れ落ちてしまうような、加害者の責任について変容という観点から検討する。 |
演題2 | ケアと信仰:道徳の発達と変容をめぐって |
報告者2 | 佐藤靜(さとう・さやか)(大阪樟蔭女子大学学芸学部准教授) |
趣旨 | 人を気遣うこと、それを行為に移したものとしてのケア。それはどのようにして生じ、いかにして行為となるのか。本報告では、この問いをケア実践の現場の現実に即して、道徳発達と信仰における変容の観点から検討を行う。 |
討論者 | 吉川孝(よしかわ・たかし)(高知県立大学文化学部准教授) |
司会 | 奥田太郎(おくだ・たろう)(南山大学社会倫理研究所第一種研究所員/人文学部教授) |
報告者紹介 | |
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佐藤邦政 | |
《略歴》 | 茨城大学大学院教育学研究科(倫理学)助教。2015年日本大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程修了後、敬愛大学国際学部講師、ニューヨーク市立大学大学院センター哲学科客員研究員(フルブライト研究助成による)を経て現職。博士(文学)。 |
《専門領域》 | 哲学・倫理学、教育学 |
《主要著作》 |
『善い学びとは何か:〈問いほぐし〉と〈知の正義〉の教育哲学』(新曜社、2019年) |
佐藤靜 | |
《略歴》 | 東京大学大学院教育学研究科修了。博士(教育学)。國學院大學特任助教を経て、現職。 |
《専門領域》 | 倫理学、戦後日本民衆思想 |
《主要著作》 | 著書に『多文化社会学解体新書:21世紀の人文・社会科学入門』(松本工房、2021年)(共著)『フェミニスト現象学入門:』(ナカニシヤ書店、2020年)(共著)、論文に「奴隷・女・移民:家事/ケアワークをめぐる断章」(『現代思想』2022年2月号)など。 |
吉川孝 | |
《略歴》 | 慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程終了後、日本学術振興会特別研究員(PD)、高知女子大学文化学部講師を経て現職。博士(哲学)。 |
《専門領域》 | 哲学、倫理学 |
《主要著書》 | 『フッサールの倫理学』(知泉書館, 2011年)、共編著『ワードマップ現代現象学』(新曜社, 2017年) |
主催 | 南山大学社会倫理研究所 |
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共催 | 科学研究費助成事業「補完性原理の理論的・実証的検討を通じた自律と連携の「間」に関する社会倫理学的研究」(基盤研究(B)、研究代表者:奥田太郎、研究課題番号:22H00604) |
連絡先 | 南山大学社会倫理研究所 〒466-8673 名古屋市昭和区山里町18 E-mail: ise-office@ic.nanzan-u.ac.jp |
*本研究所主催懇話会では、記録のために写真撮影と録音を行なっております。 |