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南山大学社会倫理研究所2017年度第4回懇話会
2017年12月18日
2017年度第4回懇話会(「いのちの支援」研究プロジェクト)開催のお知らせ
下記の通り懇話会を開催致しますので、ご案内申し上げます。 どなたでも参加は自由(無料)です。 出席されます場合は、事前に受付フォームよりご連絡いただけると幸いです。(当日参加でも結構です。)
日時 | 2018年1月20日(土) 14:00~17:30(13:30開場) | ポスターを見る |
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場所 | 南山大学R棟4階R49教室 アクセスについてはこちらをご利用下さい。 |
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共通テーマ | 自殺の社会学~自殺はなぜ起きるのか?~ | |
全体趣旨 | 「自殺を予防する」とはどういうことなのか。日本では2006年に自殺対策基本法が策定され、「自殺予防」は政府の課題となり、その後、自殺予防のための政策が実施されてきている。しかし、そうした動向とともに、私たちは改めて、直接的な予防対策だけで自殺を減らすことはできるのか、また、そもそも「自殺を減らす」とは何を意味しているのかを問うべきではないか。自殺というものが私たちの社会においてどのような意味を持つのかを探ることは、「自殺予防対策」の妥当性と有効性を問うためにも必要なことだと思われる。 本懇話会では、自殺研究の中でも社会学の立場から自殺の研究に取り組む二人の研究者をお招きし、「自殺はなぜ起きるのか」について考える場を設けたい。これまで自殺希少地域を研究してきた岡檀氏には「自殺が起きない」要因についてお話しいただき、さらに、社会学の理論的見地から現代の自殺問題を分析する阪本俊生氏には人が自殺に至る要因について論じていただく。 |
演題1 | 自殺希少地域のコミュニティから、「なぜ自殺が起きないのか?」を学ぶ | |
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報告者1 | 岡 檀(おか・まゆみ)(慶應義塾大学SFC研究所上席所員) | |
趣旨 | 徳島県旧海部町は、どこにでもあるような、田舎の小さな町。しかし、そこは全国で"最も"自殺の少ない町だ。これはいわゆる「自殺予防」の話とは違う。調査を進めるうち、この町の人たちは自殺予防のことなど考えたことがないのだと気づかされた。人と人とのかかわりの中で生じる息苦しさを減らし、こころの弾力性を育むために、この町の人たちは何をしてきたのか。4年にわたる調査結果をご報告し、皆さんと共に考える機会にさせていただければと思う。 *当日のプレゼン資料 |
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演題2 | 自殺を防ぐのはなに?・・・お金、仕事、社会の絆、それとも希望? | |
報告者2 | 阪本俊生(さかもと・としお)(南山大学経済学部教授・社会倫理研究所第二種類研究所員) | |
趣旨 | 人間が自殺する理由は様々であり、それを完全になくすことは難しい。しかし、ある社会で自殺が増えたり減ったりするのはなぜだろう。少なくとも自殺が増えるメカニズムを理解し、それを防げればそれに越したことはない。今日、日本で最も自殺が少ないとされる町の分析で話題の岡檀先生による興味深い研究について、社会学者アーヴィング・ゴフマンのフェイス(顔)概念の視点からの考察をお話しする。 *当日のプレゼン資料 |
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司会・コメンテータ | 森山花鈴(もりやま・かりん)(南山大学社会倫理研究所第一種研究所員/法学部講師) |
報告者紹介 | |
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岡 檀 | |
《略歴》 | 2012年、慶應義塾大学大学院健康マネジメン研究所究科博士課程修了。「日本の自殺希少地域における自殺予防因子の研究」で博士号を取得。和歌山県立医科大学保健看護学部講師を経て、2017年より慶應義塾大学SFC研究所上席所員、統計数理研究所リスク解析戦略研究センター特任助教。第1回日本社会精神医学会優秀論文賞受賞。 |
《専門領域》 | 健康社会学、社会精神医学 |
《主要著書》 | 『生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある』講談社、2013年。 |
阪本俊生 | |
《略歴》 | 1989年大阪大学大学院人間科学研究科社会学専攻単位取得大学。博士(人間科学)。南山大学経済学部教授。 |
《専門領域》 | 理論社会学、プライバシー論、経済社会学 |
《主要著書》 |
『プライバシーのドラマトゥルギー』世界思想社、1999年。 |
主催 | 南山大学社会倫理研究所 |
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連絡先 | 南山大学社会倫理研究所 〒466-8673 名古屋市昭和区山里町18 Tel: (052)832-3111(内線3413,3414) Fax: (052)832-3703 E-mail: ise-office@ic.nanzan-u.ac.jp |
*本研究所主催懇話会では、記録のために写真撮影と録音を行なっております。 |