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南山大学社会倫理研究所2018年度第2回懇話会
2018年04月27日
2018年度第2回懇話会(「いのちの支援」研究プロジェクト+「法・制度・倫理」研究プロジェクト)開催のお知らせ
下記の通り懇話会を開催致しますので、ご案内申し上げます。 どなたでも参加は自由(無料)です。 出席されます場合は、事前に受付フォーム(5月2日受付開始)よりご連絡いただけると幸いです。(当日参加でも結構です。)
日時 | 2018年6月9日(土) 14:00~17:30(13:30開場) | ポスターを見る |
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場所 | 南山大学R棟5階R55教室 アクセスについてはこちらをご利用下さい。 |
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共通テーマ | 誰が子どもを育てるのか:養子縁組をめぐる法・制度・倫理 | |
全体趣旨 | 妊娠・出産・養育について語られるとき、いったいどこまで子どもの人生が視野に入れられているのでしょうか。また、子を授かる、産む、育てる、というプロセスは、すべて同一人物が連続的に担うべきものなのでしょうか。養育者(親)と子どもの個人的状況、生活拠点となる地域の社会的状況、支援をめぐる法的・制度的状況などによって問題のあり方は様々です。今回の懇話会では、家族に関わる問題について研究しておられるお二人の専門家をお招きして、養子縁組をめぐる法・制度・倫理の諸問題を知ることを通じて、子どもの養育のあり方を参加者のみなさんとともに考えたいと思います。 |
演題1 | 特別養子縁組法制の再検討-子の福祉の観点から- | |
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報告者1 | 梅澤彩(うめざわ・あや)(熊本大学大学院法曹養成研究科 准教授/南山大学社会倫理研究所非常勤研究員) | |
趣旨 | 司法統計年報によると、特別養子縁組の成立およびその離縁に関する処分の新受件数は、この10年間で約1.7倍に増加している。契約により成立する普通養子縁組とは異なり、養親子間に実親子と同様の親子関係を創設する特別養縁組の成立については、慎重な判断を要する。そこで、本報告では、特別養子縁組における要保護要件、父母の同意、縁組成立後の養子とその実親の法的地位(とりわけ、「出自を知る権利」・「面会交流」)等について整理した上で、特別養子縁組制度が名実ともに「子のための養子縁組」となるための法制度のあり方について、子の福祉の観点から再検討する。 | |
演題2 | 出生前検査と子どもの障害を事由にした養子縁組 | |
報告者2 | 白井千晶(しらい・ちあき)(静岡大学人文社会科学部 教授) | |
趣旨 | 妊娠初期に実施できる無侵襲的出生前検査(以下NIPT)の開発と導入を機に、再び出生前検査に関する議論がされてきた。出生前検査によって意思決定を迫られるのは、産む・産まないだけではなく、産む場合の治療方針(出産場所や出産方法を含む)や、養育方針もそうである。養育方針には、どのように育てるかだけでなく、誰が育てるかも含まれる。 本報告では、筆者が実施してきた、出生前検査、染色体異常(なかでもダウン症)のある子どもの養育、ダウン症の子どもの養子縁組に関する調査からみえる、妊娠・出産・養育の葛藤と、子どもの権利をめぐる課題について検討する。 | |
司会・コメンテータ | 奥田太郎(おくだ・たろう)(南山大学社会倫理研究所第一種研究所員/人文学部教授) | |
コメンテータ | 森山花鈴(もりやま・かりん)(南山大学社会倫理研究所第一種研究所員/法学部講師) |
報告者紹介 | |
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梅澤彩 | |
《略歴》 | 2007年3月大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程単位取得満期退学、修士(国際公共政策)。2007年4月より椙山女学園大学現代マネジメント学部専任講師、2009年4月より摂南大学法学部専任講師を経て、2012年4月より熊本大学大学院法曹養成研究科准教授。 |
《専門領域》 | 民法(家族法) |
《主要著書》 | 「ニュージーランドにおける養子縁組法と生殖補助医療法―日本への示唆として―」立命館法学369号・370号(2017年) 「生殖補助医療と親子―親子法の再検討―」藤田尚志・宮野真生子編『家族―共に生きる形とは?』(ナカニシヤ出版、2016年)所収 「ニュージーランドにおける養育費履行確保制度―日本への示唆として―」古橋エツ子・床谷文雄・新田秀樹編 本澤巳代子先生還暦記念『家族法と社会保障法の交錯』(信山社、2014年)所収 等 |
白井千晶 | |
《略歴》 | 2003年3月早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程社会学専攻満期退学、修士(文学)。2014年3月より静岡大学人文社会科学部准教授、2016年4月より同学部教授。 |
《専門領域》 | 社会学、ライフコース論、ジェンダー論 |
《主要著書》 |
「日本における妊娠葛藤・養育困難相談および養子縁組支援の現状と制度設計に関する研究」報告書、2017年(http://hdl.handle.net/10297/10013) |
主催 | 南山大学社会倫理研究所 |
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連絡先 | 南山大学社会倫理研究所 〒466-8673 名古屋市昭和区山里町18 Tel: (052)832-3111(内線3413,3414) Fax: (052)832-3703 E-mail: ise-office@ic.nanzan-u.ac.jp |
*本研究所主催懇話会では、記録のために写真撮影と録音を行なっております。 |