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南山大学社会倫理研究所2021年度第2回懇話会
2021年12月20日
2021年度第2回懇話会(「社会的レジリエンス」研究プロジェクト)開催のお知らせ
下記の通り懇話会を開催致しますので、ご案内申し上げます。 どなたでも参加は自由(無料)です。参加に際しては、事前に受付フォームよりお申し込みください。(定員100名:締切:懇話会終了時)
日時 | 2022年1月22日(土) 14:00~17:00(接続可能時間13:50より) | ポスターを見る |
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開催形式 | オンライン(Zoomウェビナー) | |
共通テーマ | 都市を考えるとはどういうことか? | |
全体趣旨 | 2020年代に差し掛かる頃より、ビッグデータとAIによる各種情報インフラの最適化、自動運転車の開発の進展、それに伴うMaaS(Mobility as a Service)による移動の利便性促進など、最先端技術に支えられたスマートシティの実現が、日本政府が掲げる未来社会構想としてのSociety5.0の実装例として推進されている。これらは、日本にイノベーションをもたらすものとして、産官学連携の巨大なプロジェクトとして動き始めているが、そこでは、政治・経済・技術開発の側面が著しく前景化しており、そうした動きを支えるべき「都市の哲学」は、いわゆるELSI(Ethical, Legal and Social Issues:倫理的・法的・社会的課題)の一系列としてしか扱われていないように思われる。かつてイヴァン・イリイチが『エネルギーと公正』の中で発した「スピードに麻痺した想像力」への警鐘をも念頭に置き、都市を考えるとはどういうことなのかについて、多角的な視点からじっくりと考えてみる必要があるだろう。今回の懇話会では、都市研究を専門とする仙波希望氏、都市環境政策を専門とする石川良文氏を講演者としてお招きして、都市論を通じた社会的レジリエンスのあり方について参加者の皆さんと議論してみたい。 |
演題1 | 私たちは都市の理論を発明することができるだろうか―『惑星都市理論』の背景と狙い |
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報告者1 | 仙波希望(せんば・のぞむ)(広島文教大学人間科学部講師) |
趣旨 | 2015年、アラン・スコットとマイケル・ストーパーは、現行の都市研究には統一的な指針が欠けている、といった状況への危機感のもと、新たな理論的指標の構築を訴えた。以降、世界中の都市研究者を巻き込みながら、「都市(の理論)とは何か」という問いをめぐって論争が繰り広げられる。拙著『惑星都市理論』を媒介に、探究される都市理論に内在する様々な論点を提示したい。 |
演題2 | 都市政策の潮流と実際 |
報告者2 | 石川良文(いしかわ・よしふみ)(南山大学社会倫理研究所第二種研究所員/総合政策学部教授) |
趣旨 | 人口減少社会とデジタル社会を迎える我が国では、コンパクト政策、スマートシティ政策、先進モビリティ政策など様々な都市政策が進められている。これらの政策はどのような背景の下で国や地方自治体が議論し進めているのであろうか。本報告では、日本で進められている各種都市政策の近年の潮流と課題について報告する。 |
討論者 | 神崎宣次(かんざき・のぶつぐ)(南山大学社会倫理研究所第二種研究所員/国際教養学部教授) |
司会 | 奥田太郎(おくだ・たろう)(南山大学社会倫理研究所第一種研究所員/人文学部教授) |
報告者紹介 | |
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仙波希望 | |
《略歴》 | 1987年生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究科修了。博士(学術)。現在、広島文教大学人間科学部講師。 |
《専門領域》 | 都市研究、カルチュラル・スタディーズ |
《主要著作》 |
主な著書に『惑星都市理論』(共著,以文社,2021)、『忘却の記憶』(共著,月曜社,2018)。主な論文に「『平和都市』の『原爆スラム』」(『日本都市社会学会年報』34号, 2016/第7回日本都市社会学会若手奨励賞受賞)。 |
石川良文 | |
《略歴》 | 岐阜大学工学部卒業、同大学院博士(工学)。(株)東海総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株))等を経て2004年南山大学准教授、2011年より現職。2020年より名古屋大学未来社会創造機構客員教授兼任。内閣府「経済・財政一体改革推進委員会」特別委員・WG委員、愛知県「次期あいちビジョン有識者懇談会・県土基盤分科会」委員の他、各自治体等のまちづくりに関する委員を務める。 |
《専門領域》 | 都市環境政策、都市・地域経済学、政策評価 |
《主要著書》 | Yoshifumi Ishikawa,(2021) "Economic Impact Analysis of Installing Renewable Energy: A Multiregional Input-Output Model for a Small Region and the Rest of the Country", In Soushi Suzuki and Roberto Patuelli(ed), A Broad View of Regional Science: Essays in Honor of Peter Nijkamp, Springer,pp.371-387. Yoshifumi Ishikawa, (2019)"Population change and economic impacts on the affected region: the case of massive earthquake in Japan", In Kamila Borsekova and Peter Nijkamp(ed) ,Resilience and Urban Disasters surving Cities, Springer, Cheltenham, pp.74-93. |
神崎宣次 | |
《略歴》 | 1996年、京都大学理学部を卒業後、1999年、同大学文学部を卒業、同大学大学院文学研究科修士課程、博士後期課程で学ぶ。博士(文学)。滋賀大学教育学部講師、同准教授、南山大学外国語学部教授を経て、2017年より現職。 |
《専門領域》 | 倫理学 |
《主要著書》 | 『宇宙倫理学』(昭和堂、2018年、共編著) 『ロボットからの倫理学入門』(名古屋大学出版会、2017年、共著) |
主催 | 南山大学社会倫理研究所 |
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共催 | 科学研究費助成事業「レジリエンスの倫理的妥当性を支える持続可能性と補完性に関する社会倫理学的研究」(基盤研究(B)、研究代表者:奥田太郎、研究課題番号:19H01189) |
連絡先 | 南山大学社会倫理研究所 〒466-8673 名古屋市昭和区山里町18 E-mail: ise-office@ic.nanzan-u.ac.jp |
*本研究所主催懇話会では、記録のために写真撮影と録音を行なっております。 |