活動/イベント イベント情報 活動報告
NANZAN Alumni Academic Lounge "Dignitati" 2025【第3回】
2025年04月14日
NANZAN Alumni Academic Lounge "Dignitati" 2025【第3回】開催のお知らせ
下記の通り開催致しますので、ご案内申し上げます。
日時 | 2025年5月23日(金) 15:30-17:10 | ![]() ポスターを見る |
---|---|---|
会場 | 南山大学E棟EB1教室 | |
対象 | 南山大学の学部生・大学院生、教職員、卒業生 | |
NANZAN Alumni Academic Lounge "Dignitati"企画趣旨 | 「人間の尊厳のために」を教育モットーとする南山大学が80年近くにわたり送り出してきた卒業生たちは、日本全国にとどまらず、世界各国でさまざまな業界で世界に貢献する活躍をしている。そうした卒業生たちが身につけてきた専門知と経験を改めてアカデミックな文脈に引きつけて語る場を創出することで、「人間の尊厳」の内実を明らかにすることを試みる。 |
シリーズ・テーマ |
「運ぶ」:輸送業から見えるビジネスと人間の尊厳 |
---|---|
シリーズ講演者 | 長坂 逸郎(ながさか・いつろう)氏(元川崎汽船株式会社ミャンマー・バングラデシュ首席駐在員/NAGASAKA & Associatesコンサルティングオフィス アドバイザー/南山大学文学部独語学独文学科1981年卒業生) |
シリーズ趣旨 | 海運ビジネスが担う使命、それは、世界の隅々まで物資を運び、人々により良い暮らしを提供すること。「人間の尊厳」を命題に、ビジネス理念を細かく解きほぐしていきながら、「運ぶ」側のスタンスと海運サービス・ユーザーの立ち位置を明らかにする。海運の歴史は文書に残された5千年以上の商業上の歴史があり、そこには人々の生活に直結した「輸送」のニーズがあった。先ずはこれらを紐解くことから初めて、現代の海運ビジネスへと話を進める。 |
第3回テーマ | 「政府開発援助(ODA)ビジネスを通して考える国際貢献と世界の人権について」 | |
---|---|---|
趣旨 |
Wonders are many on earth, and the greatest of these 先ずはみなさんにあまりお馴染みのない用語の解説です。 ODA政府開発援助(Official Development Assistance)とは、開発途上国の経済や社会の発展、国民の福祉向上や民生の安定に協力するために行われる政府または政府の実施機関が提供する資金や技術協力のことです。日本の場合、この実施機関とはJICA(国際協力機構)を指します。日本政府が拠出したODA(2023年実績)は196億ドル(2兆7,540億円)で、支援対象国にはインド・ベトナム・イラク・バングラデシュ・ミャンマーがあげられています。 私は2014年から、コロナが世界中に蔓延し始めた2020年の春先まで、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに駐在しながら、バングラデシュとの間を毎週往き来していました。ここで手掛けた仕事がODAビジネスです。ミャンマーでは2021年の政変まで、社会的な基礎インフラの整備が先進諸国ODA予算で賄われ、港湾・空港の建設を始め、鉄道・道路・橋梁の整備が猛烈なスピードで進められました。また隣国バングラデシュでもミャンマーに遅れること数年でODAを前提とするインフラ建設が軌道に乗り現在に至ります。では海運の世界で言う「ODAビジネス」とは何か?それはコンテナで輸送出来ないover sizedまたはover weightedな建設用資材・機材等を輸送する仕事です。このなかで私が手掛けたのは、ヤンゴン市民の安全な交通手段として日本政府に待望されていた小型フェリー3隻を、広島県の造船所から輸送した案件、ミャンマー国内の鉄道旅客輸送増強計画を支援するための鉄道車両を新潟県の工場から海上輸送した案件、バングラデシュの首都ダッカから遠く離れた農村地帯に生活する貧しい人々の暮らしを支える複数の橋の建設用資材の輸送案件、などでした。世界の隅々で暮らす、決して豊かとは言えない人々の生活支援に繋がる仕事、目立たずとも、これこそが恵まれない環境で暮らす人々への真の国際貢献であり、ひいては彼らの人権を守るための小さなお手伝いになったかも知れないと考えています。ビジネスが国際貢献や人権擁護に果たせる役割を、幾つかの映像資料をお見せしながら、議論したいと考えています。 |
|
司会・コーディネータ | 森山花鈴(もりやま・かりん)(社会倫理研究所/総合政策学部) |
主催 | 南山大学社会倫理研究所 |
---|---|
連絡先 | 南山大学社会倫理研究所 〒466-8673 名古屋市昭和区山里町18 Tel: (052)832-3111(内線3413,3414) Fax: (052)832-3703 E-mail: ise-office@ic.nanzan-u.ac.jp |
*本研究所イベントでは、記録のために写真撮影と録音を行なっております。 |